「調性(Key)」の理解 ②
西洋音楽の重要な理論の一つに「調性」があります。私たちピアノ教室においても、お子様に与える「教則本、曲集」で、様々な違いがあります。導入段階は別として、進んでいけば、ハ長調の曲以外、先ずは調号(#、♭)が一つのト長調、ヘ長調、さらに、ニ長調、変ロ長調、同時にイ短調、ニ短調の曲と順を追って進んでいくものですが、入門教則本の定番だった「バイエル」はハ長調にかなり長く費やし、短調はイ短調しか出てきません。ハ長調の曲の学習に長くとどまるのはお子様にって残念なことです。短調と長調はもちろん、各々の長調によっても”特有のカラー、雰囲気の違いがあり、複雑な難しい曲になればなるほど、作曲者は曲に込めた表現の一つとして様々な調性を使います。(平均律の楽器であるピアノは12の長調と12の短調があります)要は、なるべく早くから様々な調性で書かれた曲を学習する事は、音楽性を高め、感性を豊かにするためにたいへん有効だと考えます。